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聖灰の暗号

こちらも宗教モノ、といっても歴史ミステリーです。
フランス語を習っているなら興味があるかもしれないと、人から教えてもらって読みました。


聖灰の暗号
帚木蓬生 著
(2010年 新潮文庫)


110904hahakigi


    私は悲しい

  空は青く大地は緑。
  それなのに私は悲しい。

  鳥が飛び兎が跳ねる。
  それなのに私は悲しい。

  生きた人が焼かれるのを
  見たからだ。

  焼かれる人の祈りを
  聞いたからだ。
  煙として立ち昇る人の匂いを
  かいだからだ。
  灰の上をかすめる風の温もりを
  感じたからだ。

  この悲しみは僧衣のように、
  いつまでも私を包む。
  私がいつかどこかで、
  道のかたわらで斃れるまで。

           ドミニコ会修道士 レイモン・マルティ 一三一六


若き日本人歴史家の須貝は、十字軍により滅ぼされたカタリ派を研究するうち、トゥールーズ市立図書館で重要な古文書を発見する。
須貝が学会でこの発見について発表すると、トゥールーズ図書館長の死を皮切りに次々と不可解な事件が起こり、やがて須貝自身にも危険が迫る。

犯人はいったい誰なのか、果たして古文書の謎は解けるのか―。

上下巻だけど、続きが気になり一気に読み終えました。
その代わり、かなり寝不足になった(xox)

大胆なローマ教皇批判はいいとしても、カタリ派の人たちがすべて善人であったかのような描き方や、ドラマチックに強調された表現(ミステリー特有なのかな!?)にはやや抵抗をおぼえたし、須貝とクリスチーヌの恋愛話は余計だったと思うけど、清貧でカタリ派の信徒たちが、嘘をついてはいけないという教えを守ったがゆえに次々と捕えられ、虐殺され、殲滅させらていく様子には息を呑みました。
どこまでが史実でどこからが物語なのかよくわからなくなったくらいです。

私なんてカタリ派の存在すら知らなかったのに、カタリ派の歴史に光を当ててここまで書けてしまうなんて、やっぱりすごいと思います。
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